馬券 確率 統計 必勝法

転がしが成功する確率、馬券全通り買いで利益を狙えるケース、単勝馬券に増えつつある確率論最大の敵、競馬を確率で解体して必勝法を生み出そう

転がしの成功率はどれぐらいなのか?

転がしというのは、あるレースに賭けて的中した時、勝った配当金を別のレースに丸ごと賭ける方法である。
仮に軍資金1000円からスタートしたとして、3倍を3回連続で当てれば、配当金は27000円になる。実に27倍。
転がしに成功すればするほど、乗算ゲームでお金は膨らんでいく。

さて、この転がしというのはどれぐらい成功率があるのだろうか。

三回連続三倍を成功させるのを例に考えてみる。
オッズ3倍の馬券は凡そ25%の的中率となっているので、それを元に計算するとどうなるか。

25/100×25/100×25/100、答えは0.0156となる。パーセンテージにすれば、1.5%だ。
一回なら25%なのに、三回連続になった途端に、1.5%まで確率は下がるのだ。
非常に低いというのが分かるだろう。わずか1.5%である。
200回挑戦して3回しか成功しないのだ。
200万円賭けて、81万円得られる計算になる。

一方で、転がし3回分に匹敵する、27倍の馬券を一点買いで狙った場合の成功率はどうなるのだろうか。
統計によると、3%となる。つまり、転がしを狙うよりも1発狙いのほうが確率的には倍も高いという結果になる。

転がしは上記の確率だけではなく、JRAの手数料もデメリットに関わってくる。

馬券は購入して当たった時点で、費用25%がJRAのものとなっている。
転がしの場合、3回馬券を当てたら3回JRAに手数料を納めていることになり、
よって、一回で27倍を狙うよりも自分の手元に残る配当金が少ない。

何故、転がしを有効な馬券術と感じる人がいるのだろうか。

それは、「1/4の確率を3回繰り返すだけで27倍」という部分が原因だ。
1/4は当たり易い。25%だ。しかし、それをわずか三回連続で繰り返すだけで、一気に1.5%まで低下するというのを理解していないからだ。25%を三回ではない。25%を連続で三回だ。
見過ごしやすい部分であり、心理的にこのトリックに引っかかりやすい。

転がしに興味を持った場合、以上の構造を理解した上で挑むのがいいだろう。