転がしが成功する確率、馬券全通り買いで利益を狙えるケース、単勝馬券に増えつつある確率論最大の敵、競馬を確率で解体して必勝法を生み出そう
全ての馬券を購入すると、当然的中率は100%になる。
しかし、ハズレ馬券も山ほど生まれる。
馬券全通り買いで資金を増やすには、どのような状況が成立すればいいのか。
過去のレース結果を元に、ある一日の全レースをシミュレートしてみると、以下の通りとなる。
単勝で、185頭を全て100円で購入、かかった資金は18500円。払い戻しの合計は12970円。
回収率は70%。
馬連で、1339通りを全て100円で購入、かかった資金は13万3900円、払い戻しの合計は39840円。
3連複で、6040通りを全て100円で購入、かかった資金は60万4000円、払い戻しの合計は14万2430円。
3連単で、36240通りを全て100円で購入、かかった資金は362万4000円、払い戻しの合計は79万7880円。
馬連の場合、回収率は29%、3連複は23%、3連単は22%。
こうして見ると、非常に回収率が低いのが分かる。
3連単の馬券全通り買いで、配当で元を上回るには、資金362万以上の万馬券が出る必要がある。
10万馬券でも100万馬券でも、300万馬券が出ても赤字だ。
400万馬券が出てようやく、というところか。
馬券の全通り買いは、配当が高まる可能性のあるレースであればある程有利だと言える。
荒れに荒れて、オッズの高い馬が入選してくれればいい。
そして、400万馬券(100万馬券が一日に4回でもいい)が出るほど、荒れまくる日はそうそう無いのが事実だ。
馬券全通り買いで思い出す事件がある。
かつて、競馬で160億もの巨額の利益を上げたデータ分析会社が、東京国税局に所得隠しを指摘された事件があった。
その手口は、「独自のプログラムによりハズレ馬を除く3連単の大半の組み合わせを買う」という内容と発表された。しかし正直なところ、「ハズレ馬」の選別部分がグレーであり、信じがたいものがある。
予想しなくてもオッズによって必勝の組み合わせに近づける事は可能である(以下に掲載している競馬予想Xも参照)。
しかし、事件後に出ていた記事だけだと不明な部分が多く、判定不可能だ。競馬に詳しくない記者に競馬の「予想」「オッズ」という言葉の定義を求めるのも酷というものだろう。
この事件はマネーロンダリングが目的だったと考えるのが順当だ。黒い金200億を80%になっても洗浄したかったのではないか?という予想を抱いている。全通り買いに近い形が採用されたのも、儲けを狙って競馬につぎ込んだのではなく、負け(100%以下)は前提で、それでいて高い回収率になる方法(負けを抑える方法)を考えた結果と考えれば納得だ。